2016年7月5日火曜日

交差点で起こったこと

交差点の中でタクシーが止まった。商店街沿いの片側1車線道路と車両通行帯の無い住宅地を抜ける道路の小さな交差点だ。そうであっても交差点の中で車は停車してはいけない。信号が変わって走り始めたスクーターの行く手を遮る形になった。直進できず大きく旋回してタクシーを避けなければいけなくなったスクーターを運転するおじさんがべらんめい調で怒鳴った。

「どこに停めてんだ!このやろう!」

その時タクシーから降りてきていたのはかなり高齢のご夫婦で、先に降りた旦那さんが杖を持った奥様の手をとって降りるのを手伝っていた。簡単には降りれず苦労している様子だ。ガードレールや段差のあるところでなく、比較的降りやすい場所として停車位置にそこを選んだのだろうと推測できる。

スクーターのおじさんは「どこに停めてんだ!」と言っている最中はタクシーから降りてきている人が見えていなかっただろう。タクシーの運転手をにらめつけていたはずだ。「このやろう!」の最後のあたりでタクシーの正面を過ぎ視界の端に高齢の夫婦が目に入ったのだろう。こころもち「やろう!」の語尾のトーンが下がったように感じた。

交通ルールからすると100%タクシーが悪い。違反切符を切られても仕方の無い停め方だ。スクーターのおじさんが怒るのも無理はない。ただおじさんは状況が全部見えた瞬間に怒鳴ったことを後悔したのではないか。そう感じた。

腹立たしいことはある。怒るべき時もある。

ただ、怒りを露わにする前に、感情を露わにする前に、ちょっと飲み込んで、一歩引いて、できるだけ優しい気持ちでものごとを見て、それから自分の態度を決めるように、

できるようになればいいなぁ・・・と思いました・・・。

そして、ガージェリーを一杯。







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