2016年3月27日日曜日

21と23、50と1650

早いもので今年も3月が終わろうとしている。キリンビールを退社し、ビアスタイル21社に復帰してちょうど1年になる。いやはや、この1年で飲食店を何店回ったのか。飲みながらの訪問に、営業開始前に商談や飛び込み営業でお邪魔した店数を加えれば、延べで1,500店は軽く超え2,000店に迫る数だと思う。日々の歩いた歩数はiPhoneのアプリで自動的に記録されるが、フルで営業活動をした日は2万歩を超えているので、歩行距離もちょっとしたもんだろう。

2002年から2007年までの創業期にビアスタイル21社で同様の活動していた頃でも、これほどの店数は回っていなかったし、歩いていなかったのではないか。というのも、当時と比べると営業対象のお店が多くなっている。当時は10Lの樽詰ビール、ガージェリー・スタウトとガージェリー・エステラのみだった。通常のビールより高価で知名度の低いビールの樽詰め10Lを、品質維持できる期間で消化できるお店はかなり限られる。いかにお店の方がビールに興味を持っていても、ガージェリーを飲んでくれる可能性のあるお客様の絶対数がなければ、そのお店は営業の対象外とせざるを得なかった。

しかし、ビアスタイル21がキリンビールの資本を離れ、自分も一旦ガージェリーを離れた後のことだが、ガージェリーは瓶商品を発売した。ガージェリー23(トゥスリー)だ。これなら樽商品のようなビールの回転というハードルはほぼ問題がなくなり、取り扱いいただけるお店の幅は飛躍的に広がる。特に、お酒への興味度は高いが規模が小さくビールの消費量が大きくない、ほとんど全てのバーが営業対象になったのが大きい。

そういう事情もあり、昨年4月に自分がビアスタイル21社に戻ってきた時には取扱店が数倍に増えていたし、開拓活動にしても対象の幅が広くなっているので、自ずと営業活動も手数が増え、歩数も増え、杯数も増えるわけだ。いや、杯数だけは肝臓のキャパは変わらないどころか10年前に比べると落ちているだろうから、健康を考えて増やすわけにはいかないが。

なので、バーへお邪魔した場合、ガージェリー23を1本だけいただく。


それでも、1本330mlあるので、一晩で5店飲んで回れば1,650mlのビールを飲むことになる。これでぴったり抑えれば翌日に響くことはないが、ちょっとエンジンがかかってウイスキーを飲んでしまうことも無くはない。そしてこれを3日、4日続けるとさすがに堪えるし、休みの日はぐったりしてしまう。

前に書いたが、短期的に売上をアップさせることより大事なのは継続させること。これは会社だけのことではない。働く人間が継続的に健やかでいられなければ仕事の意味がない。そして仕事以外の生活を充実させることが結果として良い仕事につながる。まあ、ボクの場合は、ガージェリーが仕事であるとともに趣味みたいなところもあり、とても幸せなことだと思っているが、健康を維持しないとその幸せは続かない。

おっと.... 50歳まであと2週間になって、話すことも少々ジジ臭くなってきたか。まあ、これをしばらく続けつつ、どう繋いでいくのか、次はどうあるべきか、それを考えることが重要。ガージェリーにとっても、自分にとっても。


2016年3月20日日曜日

そこに行って繋がりたい

渋谷は円山町、ラブホテル街の中にあるバー、知る人ぞ知る、「bubbles (バブルス)」はこの3月で開店7周年を迎えた。

一見、カジュアルなバーなのだけれど、店主はかなりのこだわり派であり、ビールの品質維持はもちろん、特にチーズの品揃えはかなりのもので、もはやチーズバーと言っても良いくらい。

そんなお店だから営業が終わった同業者が噂を聞いて飲みにくるのだろう。


お手洗いの壁にびっしりと貼られた同業者の名刺やショップカード。ああ、あの店のもある、この店のもある、って見ていて飽きない。


ここで感じるのは、同業者に人気なんだなということだけでなく、お店同士で繋がりたい、切磋琢磨して自分のレベルを上げていきたいっていう気持ち。この仕事をしていると、一度行ってみたいお店があっても、営業時間がかぶっていたりしてなかなか行けない。でもなんとか交流を持って、自分の中に取り入れていきたい、そんなモチベーションがオーラとなって壁から出ている気がする。

そういう心意気溢れるお店に行くにはラブホテルをかいくぐって、ね。