2015年7月21日火曜日

シェフに任せてみよう

イタリアンで、お奨めのカルパッチョの盛り合わせに小麦のビールを合わせ。



フレンチでは、ペールエールにグルヌイユ プロヴァンサル。


って、何ですの?

え、か、か、かえるですか〜。

でも、ばっちり合う!


シェフに任せてビールと料理。これは楽しい。

ちなみに、どちらも仙台市内。





2015年7月13日月曜日

北の街で聞いたストーリー

東京から数百キロ北の、ある街でのお話。

そのバーテンダーは数年前に東京のバーで働いていたときに、そこでサーヴしていた特別なビールを思い出した。今勤めているバーのオーナーと、何か目新しいものはないかと話していたときだ。「ガージェリー」っていうビールがあるとオーナーに話した。ただ、東京を中心に展開していたはずだから、この街で販売できるかはわからない。

そんなある日、彼が街を歩いていると、昔見慣れたものが目に付いた。宅配便の車に積んである荷物の一つ。それはビール樽だった。

なんと、ガージェリーの樽。

びっくりした。まさかここでガージェリーの樽を見るなんて。

いったいどのお店で売っているんだと思い、宅配便の車を追いかけた。

ほどなく宅配便が停まったのは、ある新しいレストランの脇。

それをオーナーに伝え、早速そのレストランへガージェリーを飲みに行く。そこにあったのは、ガージェリー・スタウトとガージェリー・エステラのタワー。この街にガージェリーの樽を2種類とも扱っているお店があったなんて!

そしてもうひとつの驚きは、レストランの主人は、オーナーと中学時代の同級生だったこと。レストランのカウンターで、オーナーと並び、一緒にガージェリーを飲む。



うまい!

オーナーは、レストランの主人に仁義を切った。自分のお店でもガージェリーを扱って良いかと。

もちろん、問題があろうはずがない。


一方、レストランの主人も数年前までは、東京のダイニングバーに勤めていた。そこでガージェリーを扱っており、自分が故郷に帰りお店を持ったときには、このビールを提供したいと思っていた。それを実現させたのだ。

そしてガージェリーの樽が、自分のお店にガージェリーを愛するバーテンダーと旧友を引き寄せた。


間もなくバーではガージェリーの瓶がサーヴされることになった。

オーナーとバーテンダーはちょくちょくレストランに寄っては、「やっぱり樽はいいなぁ」などと言いながら美味しそうに飲んでいるそう。


このボクはと言えば、出張先で、ガージェリーを飲みながら、このレストランのご夫妻から話を聞き、その後にバーのオーナーからもガージェリーを飲みながら話を聞いた。すごくいい男だなと見惚れながら。


そして、東京に帰り、少し想像も交えながら二つの話を繋げて、こうしてこの文章を書いている。

愛されるというのは、本当にしあわせなことだ。

な、ガージェリー。

2015年7月7日火曜日

コストはスタウトな資産になり、資産はスタウトなブランドになる

先日、醸造所の見学会。ガージェリーの製造委託をしている新潟の醸造所にお客様をお連れして、ビール造りの現場を〝かぶりつき〟で見ていただいた。やはり現場って説得力がある。言葉をいくつ並べるよりも伝わるものが伝わる。

自分自身もあらためて感じるものがあった。何しろ10数年ぶりだ。前職の大手ビールメーカーの工場には幾度となく足を運んだが、この春からここが自分の商品の製造拠点だ。

一番印象的だったのは、ガージェリー・スタウトの麦汁。

大手のビール工場で普段見る麦汁とは異次元の濃さ。


この濃厚濃褐色の麦汁を100日以上かけて醗酵・熟成させる。1つの液種にそんなに長い期間タンクを占領させるというのは、ビール会社にとっては製造効率上の重荷になる。言い方を変えるとコストだ。

そして、熟成を終えたビールを、毎日受注した分だけ樽詰めし、すぐ翌日には飲食店に冷蔵便で届ける。通常は一度に樽に詰めてしまい、樽として在庫をする。さらに卸や酒販店の在庫を経てからお店へ届くことになる。それをしないで、コンディションの良いビールを届けるために毎日毎日の手間を惜しまない。人件費、コストは積み上がる。1樽1樽冷蔵の宅配便なんてコストの塊だ。しかし、すべては品質のため。

これを一年365日休むことなく12年以上続けているのが、ガージェリーだ。

簡単には真似できない、プレミアム。

上っ面の言葉ではない。

さて、コスト、コスト、と言ったが、これも実は少し違っていると思っている。

愚直に続けていくことで、これは「資産」に変わるのだ。

そして、それは「ブランド」。