2015年10月19日月曜日

ベッショのジレンマ

残暑がないまま音も立てずにすっと夏が終わった。前回の投稿で「秋の夜長」って書いているし、今さら何言ってんのという感じではあるが、ボクの中の一部でまだ夏が終わっていない部分があったのだろう。衣替えをしていなかったとも言えるが。夜は気温が下がっているにも関わらず薄着で過ごしていたら、2週間前の大阪出張の途中から風邪を引いてしまった。

それからしっかり休むことなく、毎日そこそこ仕事をしたり飲んだりしていたものだから、未だに完治しない。なんとなくだるくて咳が残っている。周りには同様に咳をしている人が目立つ。みなさんも気をつけてください。

そんなわけで、話はこの風邪につかまった頃にさかのぼるのだが、出張先の大阪で中学高校時代の友人と久しぶりに会い、飲んだ。高校を卒業して以降、会った覚えがないから実に30年ぶりということだろう。これもfacebookのおかげ。


その友人は最近本を書いた。あの『イノベーションのジレンマ』のクレイトン・クリステンセン氏お墨付き。というのも、そのはず。彼は同書の日本語訳本の監修をしているのだ。クリステンセン氏の理論を起点にして、多くのわかりやすい事例を織り込みながら持論を展開し、日本の企業に指針を示す。

『日本のイノベーションのジレンマ』(玉田俊平太 著/翔泳社)

個人的には彼が30年前に学校であれやこれやとしゃべっていた語り口がそのまま本になったように感じて、読んでいてつい笑みがこぼれたが、彼の持ち味は読み手を楽しく引き込みながら理解させる日本語力だろう。クリステンセン氏の訳本の評判が良いのもうなずける。



お店は大阪は福島の「大阪モノラル」。二人でガージェリー・スタウトをしこたま飲んだ。ハーバード在学中にクラフトビールはずいぶん飲んだようだが、「こりゃ、うまい」とお褒めいただき光栄。自家製の燻製料理とスタウトの相性も抜群。

そして、お店のメニューと一緒に出てきたのがこのイラスト。お店のオーナーの奥様が描いたそうだが、なんとも素敵。(それ以上に奥様ご本人が素敵だが。)ビールへの愛情を感じます。メニューブックの中やお店の中にも彼女の作品がちりばめられているので、是非見逃さないでいただきたい。


いやはや、30年来の友人と、素敵なお店の人に挟まれて、どちらにも気持ちを奪われるような、楽しい晩でした。


↓『日本のイノベーションのジレンマ』(玉田俊平太 著・翔泳社)

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